2月19日土曜日 最後のペセタ両替やら帰り支度やら

 

  いつものように朝食を済ませ、metroにてUrquinaona下車。まずBanco de Vizcayaで両替を済ませた。たぶんこれがスペインペセタに替える最後の両替になる。この銀行で日本人アベックに会う。彼らは4~5日前に当地へ来たとのこと。乳液スリのことを教えてあげた。

  この間の額屋にゆき、額を選ぶが、安くて適当なのがない。どれもやけに細かったり太かったりで、バランスがよくない。結局しっかりした木でできた、角も丸みのある良さそうなのにした。当初の予定よりかなり高くて1707ptsだった。この出費は痛いが、まあ日本でこの材質で作ることを考えると、少し安いし、バラバラのタイルだけ持って替えるのと印象が全然違うので、まあしかたないかとも思う。出来上がりは来週の金曜日。午後6時~6時半頃に取りに来てくれということだった。気がかりな用事を一つ終え、この余勢をかってサッカーシャツを見る。El Corteにもあったが、デパートだと値段交渉ができぬので、カタルーニャからグランビアを西に行ったところにあるスポーツ店へゆく。しかし、ここは子供用ばかりでおまけに胸のワッペンがセルロイドみたいでちゃちである。仕方なくEl Corteまで戻り、シャツを薫が試着してみてから、Rebajas か?と聞くと10%引きだと男の店員が答えた。Preciadosにゆき、Rebajasでないことを確かめてからEl Corteに戻り、Extra grandeMedia1枚ずつ購入。女店員はひどく無愛想だった。Metroにてアパートに戻り、昨夜の残りの魚のスープとパン、ピクルス、それに残りのカレーパスタを薫一人で独占し、デザートに洋梨を食べて昼食とした。

 

  昼食が終わってから買って来たバルセロナのサッカーシャツをくるみが着てみた。薫に仲々よいと言われた。4人お揃いで買って帰ろうか。薫は夕飯のポトフーの仕度をしている。(くるみが話しかけたら、何となくEl Corteの店員のように無愛想なのでどうしたのかと思ったら、先ほどセリーヌの話が出て、くるみちゃんどうせ買えないもん、どうせ100円のパンツや1000円のシャツや高くてもサッカーシャツだもんとちょっと冗談で言ったら、それが気に障ったらしい。薫の前ではセリーヌのセの字やグッチのグの字も言えないと嘆いていたら身体が悪くなりそうになった。ああん、どうせくるみちゃんはみかんだもんね。)薫が洋梨(西洋女性)に魅力に感じたため、くるみは我が身を日本のみかんに例えた。

 

  今ポトフーに使う牛肉のかたまりを切った。500g余りだから12×22×6くらいの大きな塊であった。これを包丁ですーっと切るのは非常な快感である。もちろん家の包丁は肉屋のほどよくきれぬので、すーっととまではいかぬが。肉屋はさぞ肉を切るとき気持ち良いことだろう。薫は「わあー気持ち良い。ぜーったい肉屋も気持ち良いんやで」とすでに決めつけている。

この後、ポトフーの鍋を仕掛けておいて、Crema de Alcachofasを作る。

 

ポトフー〉

  • 作り方◆
  1. ごろごろした牛肉450g(塩胡椒済み)をサラダ油で炒める。
  2. ①をぶつ切り(大切り)にした人参2本、セロリ3本、皮を剥き丸のままの玉ねぎ小5個、パセリ1茎、月桂樹の葉1枚 もろとも水から茹でる。
  3. 飽きるほど茹でる。
  4. 塩胡椒で調味、出来上がり。
  • 反省◆
  • 塩が少なかった。前は成功したが、うっかりすると味加減がちゃらんぽらんになる。大胆な塩づかいでよし。
  • 好みとしては、もっと煮込んでスープも少ない方がよい。今回はかなり多くスープがとれた。

 

Crema de Alcachofas---スープの本参照。

  • 作り方◆
  1. ベシャメルソースを作る。バター25gに小麦粉25gを混ぜ合わせる。フォークで押すがよし。よく混ざったら、これをフライパンにあけ、熱し溶かしてから徐々に250ccの牛乳を加え、混ぜ合わせる。これがドロリとしたら塩胡椒、ナツメグで調味する。呉々も、調味料のどれかが出張らないこと。なおかつ、味頼りなくならぬこと。
  2. 一方、とかくするうち、どこが食べられるかよくわからぬままに剥いたアーティチョーク3本文の内部を25gのバターで炒めてから水大さじ23杯を加え、柔らかくなるまで煮込む。
  3. ②に①を加え、よく混ぜ合わせ、10分以上煮た。あまりに粘り出したし、よく煮えぬと困るので、少し水も加えた。
  4. アーティチョークが柔らかくなり、濃いスープが出来上がったら、生クリーム50ccを加え、沸騰させぬよう温めて出来上がり。

 

  • 反省◆
  • どこが食べられるか判らなかったので、いっぱい皮を剥いたら、随分食べるところが少なくなった。今度は頭を切り落とし、柔らかそうなとこから食べるようにすればよい。
  • クリームを少し煮込みすぎた。粘度が高い。ベシャメルソースを柔らかめに作っておいて、アーティチョークと煮て、良い加減に持っていくとよい。
  • アーティチョークは空気に触れると、剥いたそばから黒ずんでくるので、すばやく剥き、切り、調理する。本にあるようにレモンをかけたが、それほど効果がなかった。

 

食事後、かなりくたびれたが、気をふるってくるみが中心になって、陶器類の荷造りを終えた。実はこれに3時間を要した。