8:30に目覚ましが鳴ったが、も少し寝てていいよ、という薫の言葉で9:30まで寝過ごした。本日は課題はEl Corteまで行って、MONOPOLのワイン開けを買うことと、額探し。CCLとジャム付きトーストの朝食を手早く済ませ、MetroにてMaria Cristinaへ。すぐに地下台所用品売場へゆき、ワインあけを探したが、見当たらず。女店員に聞けども、ないと言う。しまった。売れたか、という思いで、それでもまだ諦めきれずに立ちすくんでいた。今月か来月かわからぬが、また入るらしいが。せっかく遠くまで来たのに残念だ。
India展を見て帰ることにする。思いがけず広い展示場にたくさんの品物を置いている。よく見ると、インドだけでなくタイのものも混じっている。木彫り、スカーフ、小物入(石でできたもの、木でできたものなど)、絨毯、タピストリー、クッション、皮バッグetc。値段高し。しかしスカーフなど女客で賑わい、よく売れているようである。値段はだいたい日本と同じか、物により少し安め。しかし、モロッコでのことを考え、現地の感覚になって考えると、El Corteの中間搾取が多いように思え、ついばからしくなってやめてしまう。クッションカバーに気に入ったものあり、940pts。木彫りは他のものに比べて安し。結局、タイの壁掛けになる布で、紺地に渋い色調で説法する人と、それを恭々しく聞く怪物の書かれたものを450ptsで買う。黒と金色の細い縞の地のものと迷ったがこちらにした。薫曰く、加藤くんが喜びそうなものだそうな。絵はただのプリントで生地も安手だが、その割に印刷がしっかりできている。図案も仲々凝っていて、これは面白くて安い、といって買ったというわけ。当初の目的のうちの1つを果たせぬまま、この土産を持って家路につく。
朝アパートを出て来たときは、それでも曇りで雨が降っていなかったのだが、この時、かすかにぽつりぽつりと小雨が降り出した。外気は肌寒く、手袋をしている人もちらりほらり。昨日あんなに晴れていたのに、またぶり返したようだ。帰り乍ら額屋を探したが、Diagonalは高い物屋さん通りあるいは趣味の店が多く、見つからなかった。寒さと雨と空腹で早足になる薫を追いかけるようにしてアパートに着く。昼食は昨日の残りのカレーとごはん。ごはんは、昨日の要領にて薫が茹でた。少し違うのは米の量(2合)と水から茹でたこと。米に対し湯が多かったので、昨日ようにもち米風に粘らずに、さらっと仕上がった。少し芯があったが、相変わらずクローブが頑張っているカレーであった。
昼食後は少しゆっくりしたのち、それぞれ翻訳作業にとりかかる。気がつくと夕方になっていたので、二人で白ビノを買いにゆく。相変わらず酒屋のおばさんは近眼のすごいメガネをかけて、しかしだんだんとお得意さんに対するような態度で、注文を聞く。Vino grande(55/L blanco)×4とbotela(45/L tinto)×3/4を買う。大瓶の方は洗わずに注いでいたとかで薫が少し気にしていた。でもおばさん、すごい近眼だからなあ。ボトルの方はまた割り切れない数字(45の3/4だと1余る)のため、1をプラスしたので悪いと思ったのか、口一杯までVinoを注ぎ込んであった。コルクがしまらないっちゅうに。
雨が激しくなったが、ついでに郵便局近くのPapeleriaにゆき、トニービダル用の折り紙にする包装紙2枚を購入。しかし俳句用の色紙にするものは見当たらず。雨の中、肩をすぼませながらアパートに戻ると、ジョルディが親切にもドアを開けてくれた。¡Gracias! 夕食の時間なので仕度にかかる。薫は前の日記を見ながらHuero de a la flamencaを、くるみは残りもの整理のため、鶏肉と野菜のスープを作る。いかに作りからの相違点他覚え書。
〈Huero de a la flamenca〉
- じゃがいもがなく玉ねぎを入れた。
- 太肉と玉ねぎはむちゃくちゃ炒めた。
- ピメントンを入れた。
- 前回の反省点である汁気をもっと多くすることと、卵を入れた後蒸して、目玉焼きにすることは成功。着実にくるみを踏み台にする薫であった。
〈鳥と野菜の中華風スープ〉
なぜ、いつも中華風ばかりなのかというと、中華の料理法、あるいは味つけは何でもかんでも調和させてしまうから、残り物整理にもってこいなのである。ということで最近、大きな残り物(カリフラワー、鶏肉)が多いので、今日は卵も入れてとろみのスープだ。
- 鶏肉は一口大に切り、塩コショウ、Vino、醤油、コーンスターチづけに。そのあと油で炒める。
- 薄切りにんにく、斜め切りセロリ、短冊切り人参、千切りキャベツを強火で炒め、塩をし、そのあとで、薄切り玉ねぎを加え、カリフラワーを入れて醤油、塩コショウ、水、コーンスターチを混ぜたものをわあーっと絡め、先に炒めた鶏肉を入れて混ぜて、できあがり。
ごめんなさい。頭ぼけて間違えました。以上はその後にやった野菜炒めでした。次はほんと。
- 薄切りの人参を油で炒め、鶏スープを注ぐ。
- スープが煮立ったら味つけした鶏肉を入れる。
- セロリ(千切り)を加え、その後にカリフラワー(茹でたもの)一口大を入れ、酢・醤油・塩・砂糖・コショウにて調味。
- 味が決まったら、かき卵を入れ、コーンスターチでとろみをつけてできあがり。
あーあ。かんたん。やんなっちゃう。
薫は風呂場で洗濯。Gパンしぼるのを手伝ってくれというので、二人掛かりでしぼりにかかる。薫はあんまり力一杯、一生懸命絞るので、ひきつけを起こした人のようにつっぱったまま、くるみに倒れかかってくるわ、くるみはその薫の姿がおかしいと笑い出してつんのめり風呂場の壁に頭をぶちつけそうになるわで、大騒動のうちにやっとGパン2本がしぼりあがった。なぜこんなに一生懸命絞っているのかと言うと、絞り方がゆるいと床が水浸しになり、水浸しになると床を拭くものが必要で、しかし我々は床を拭くものを持っていないから、ということになる。とにかく無事終わったが、薫はこのために全精力を使い果たして、ベッドに仰向けにひっくり返り、手の筋がつっぱらかって痛いという。あんまり一生懸命やりすぎたので、手のひらの親指の下の部分がおかしくなったらしいのだ。洗濯機のありがたみを思う。
外が寒く、Calefaccionをつけているため、喉が渇いて仕方ない。今回のCCLは今日3回目。着実にコーヒー中毒になりつつある。そろそろ夜も更けて、よその家でも静かになってきた。明日の活動のためにもうそろそろ寝ることにしようか。
〈パコ・デ・ルシア マヌエル・デ・ファラを演奏する〉
Cara1
- 隣人のダンス
- 火の儀式のダンス
- 序章と黙劇
- ムーア人の織物
- 粉挽き職人のダンス
Cara2
- ダンス
- 舞台
- 鬼火のうた
- 恐怖のダンス
- 粉挽き職人(女)のダンス