パエージャ初挑戦 1月5日 水曜

  いきなり、<PAELLA>の作り方  by くるみ

模索段階なので、決定的なものではない。

 

  ① ニンニク1片をオリーブオイルで炒める。

  ② ①に豚肉と鶏肉のぶつ切りを加え、さらに炒める。

  ③ これに月桂樹の葉ベイリーフ)と水500ccを加え、煮る。

  ④ 玉葱とトマト、ピーマンのみじん切りを透き通るまで炒めた。

  ⑤ ④にといだ米を加えて、さらに透き通るまで炒めた。途中、白ワインを加えてアルコールを飛ばす。

 

  ⑥ 土鍋に移し、豚鶏の煮込みで取ったスープを加えて続けて煮る。途中、茹でた豚鶏イカも加えた。

  ⑦ およそ煮上がったら、炒めた海老、イカをトッピングした。本来、ここでオーブンに突っ込み、焼き上げたいところだが、設備なく省略。

  なんせ、手探りのパエージャだ、くるみは、”味付けを忘れてて、薄味になっちゃったから、塩振って食べてよ。”と言った。まっ、薄味だがそれほどでもない。ふたりで賞味しながら

反省点を列挙した。

 

  <パエージャの反省>

 1、とにかく鶏のスープが弱かった。ガラでも使ってスープをとりゃあ良かった。だしの

大黒柱がいなかったのだ。

 2、小海老は多くなくていい。

 3、月桂樹の葉はいらない。

 4、当然だが、グリーンピーマンは癖があり過ぎて駄目。グリーンピースであっさりと。

 5、どうも本質は煮て焼く、鶏サフランご飯のようで、必ずしも豚さんに頼らなくていい。

 6、炒め炊き上げる時の火加減に注意。米の芯がきつかった。

 7、出来れば、ターメリックではなく、サフランを使いたい。市場の香辛料屋のオヤジは

 パエージャというと、ターメリックを出して来た。庶民はそうやっているようだ。

 

  というわけで、材料費には限りがあるので、paella valencianaをみっちりやってから、海幸のパエージャに進むことにしよう。

 

  昨夜は12時頃、珈琲を作って飲んだので、ふたりとも目が冴えてなかなか寝られなかった。10時出発が1時間延びた。昨夜のエスプレッソをとっておいたが、香気が飛んでしまう。

 カフェ特にエスプレッソはその時々に出さなければならない。たとえ、面倒でも。

 

  アパートを出て、メトロでLICEN下車。ここからがmercado San Joseに近い。少し北に

上がる。1時に店が閉まるので、やや焦りながら買い物をする。市場での教訓を整理して、

以下に列挙する。

 

  1、魚介類は量が豊富な早い時間に入手すること。皆さんそうしておられる。12時と1時ではずいぶん客数が違う。

 

  2、この市場には香辛料専門の店はない。valenciaやmoroccoにはある。香辛料は向かって左手前の乾物屋や、オリーブ屋、肉屋にひっそりと置いてある。瓶入りか小袋入り。

  

  3、客に品物を引き渡す段で、(一度見守ってみて)悪いもの、客に見えぬ側の、を出さぬ店を選ばなければならない。

 

  この後、スーパーSimagoにてサラダオイル、ラップ、ミルクを購入。スーパーでは、小学校低学年くらいの悪そうなのが売り子に外に追い出されていた。

 帰りのメトロはカタルーニャで乗ったが、ゴムの焼けた臭いの煙が構内に立ち込めていて、

車両故障のため一台見送った。昼なのにホームは混み合っている。昼食を家で摂るのか。

メトロは行きに回数券を、9枚セットで155pesetasで買った。本来、225だから70も安い。

スペインに限らず、ヨーロッパでは割引制度が発達している。日本よりかなり高い割引率である。

 

  パエージャは出来上がり、見た目まともだったが、味は少し店のと違った。くるみは

がっかりして、もう作らないと言っている。反省点は整理した。

  このあと、くるみは立ち直り、nuevo restauranteのフルーツサラダを作った。馬が食べるほど出来がってきた。メロコトン(桃)缶をまるごと。妙な節をつけて鼻歌を歌いながら

サラダを勧めて来た。これはnuevoの味にドンピシャだった。桃にりんごを合わせるところが

みそ。

  * Salad Frutta

いわば、マチェドニアフルーツ。桃缶、りんご、バナナ、オレンジを1~2センチ角にカットして混ぜ合わせ、冷蔵して味を馴染ませる。甘味を抑え気味にして仕上げる。ブランディやコアントローを入れてもいい。nuevoでは、これを小さなガラス器に入れて出してくる。なかなか、後口がよく良いものだ。

 このあともくるみは狂ったように料理三昧の境にはまっていた。夕食のカレーに取り掛かっていた。El corte Ingresで買った日本製の包丁で調理している。

 

* カレー

骨付き豚肉を主体に、人参3本、玉葱2個半、ジャガイモ大1個。ルーはマコーミックの

マドラスカレー。豚肉があっさりしているので、さっぱりしたのに仕上がった。

  食後、くるみはぶつ切りのイカを炒めたニンニクと煮込んでいたが、突如、”スペイン料理は材料の質で持っているのではないかと言い出した。イカであまりにいい味、香りが出て来たためなり。確かに。

  sopa de mariscosのために買ったいかで気づいた。トマトが風味添えにお邪魔したイカスープと知った。イカに赤いトマトを組み合わせたところが面白い。nuevo restauranteでは、

一面赤いスープな上、香ばしいパンや白身魚イカの横で目立ったため、どれが主人公かを

見失ってしまったのだった。

 そういえば、スープで凝ったものにはよく出会すが、肉魚料理で凝ったものにはあまり

出食わさない。勿論。我々が行ける程度の安レストランでの話しだが、大概、牛豚肉だと焼いたものに当たる。もしこれが一般的なら、料理の序盤では、凝った味で気分を盛り上げ

メインでは、素晴らしい素材自体の味を堪能するため。シンプルな調理方法を好むのだろう。

        Buena Noches.