10月19日 くたびれ旅、アントワープからブルージュへ

あやめ柄のステンドグラスがダイニングルームから見えた。左手にはオランダ人らしき

人たちが食事していた。少し話した。やはり、金持ちは至極少数という。フィリップス

(電機会社の)には未来があると言った。

 

  11時にホテルを出、途中郵便局でくるみの母さん宛の書簡を投函し、一旦駅にゆく。ロッカーに荷を預け、旧市街への散歩をする。と言いながら、百貨店やスーパー

を巡る。品揃えの感じが日本に似ており、あまり目新しくない。値段も高い。便所も

金を取る。しかし某所で飲んだミルクセーキはなかなかいけた。一口に言えば、おおよそのものの値が高いが、まあまあ物の質はよいと言ったところ。薫の好みではない。

大寺院のそばの土産物屋もつまらなかった。唯一インターナショナルカルチャー

センターで見た若手の前衛アートは相当八方破れで楽しめた。一部写真に納める。

中の皆さんが展覧会場まで親切に導いてくれた。午後5時29分、アントワープから

ブルージュに向かう。

 

  ブルージュはBANKもINFORMATIONも閉まっており、街灯の数も少なく市街地までが遠いため随分暗い駅だった。青年にホテル街の場所を聞いて歩き出す。五分後

CAFE HOTELでは860BF と言われ、止す。しばらく歩いたレストランでくるみが

CHEEP HOTELを紹介され、それがここ、Lybeerだ。小さいが小綺麗な部屋、急な

階段、商売的に親切なおばさん。これが特徴だ。820BF.7時半すぎ。夜の散歩。

 

閉じて居るがウインドウに明かりを灯した店頭を見ながら歩く。食堂の前にきたら

足を止めてメニューを見るが十分理解できない上高い。

ウインドウに入った靴やナイフは魅力的である。ここは面白そうな街だ。

ハンバーグとビールを飲食して帰る。部屋に戻りスープとパンで補う。ここは

風呂もただだし、シーツに糊もきいているので、もう1日泊まろうかと思う。

 

  少し日記を書くのが大儀になってきた。早く寝たい。