10月24日 ポンピドゥセンターの愉快

朝食、フランスパン、昨日よりやや堅し。ミルク、日本よりまずし。あと、ヨーグルトとバナナを食べる。パンにはベルギーで買ったチーズスプレッドをつけた。食べ物での結論。もっともコストパフォーマンスの高いのはフランスパンである。イタリアにも比すると、ワインはそれほど安くない。フランス料理がどうした。もっと安う作れ。

 

9:50に宿を出て、ポンピドーセンターにゆく。まずは建物が未来的で楽しい。エスカレーターで上までゆく。それが透明のドームになっている、Museeにはゴーディエ・ブルゼスカのコレクションがあった。幸運。ピカソの絵とミロの絵があったが、あんまりわからなかった。でもどっちも嫌いじゃない。オートスライドで日本紹介のものがあり、原宿の竹の子族や、相撲(千代の富士、大寿山、琴風)や、縁日でお面を売るやくざのお兄さんや、ポルノ映画の看板など、いろいろ(花嫁さん、結婚式、たばこ屋、おばちゃん、おじいさん)あっておもしろかった。空腹で頭がぼんやりしたまま、外に出る。昼食、コーヒーミルクなし。フィッシュアンドチーズバーガーのみ。やや物足りず。

 

歩いてルーブル美術館にゆく。エジプトの遺物が多かった。イギリスと比すると、あちらこちらにホコリが溜まっており、並べ方もあまりすっきりしていないように思えた。日本人が多く見学に来ていた。モナリザはガラスの中に入ってものものしかった。あまり驚くことなし。時間があるので、ポルト・ド・クリニャンクールの蚤の市にゆく。

目新しいものなし。安物少なし。ただただ人多し。パキスタン製のシャツからアフリカ製の遺物まで。途中で食べた生クリームののったワッフルは400円(10F)と高かったが、楽しい味がした。いい加減に群れから離れる。Michelに戻り、食堂を探したが、よき洋食屋なし。昨夜の中華料理屋に入る。薫は鶏肉入り焼きそばとごはん。くるみは小エビの天ぷらトマトソースとごはん。ともかく、その店ではもっとも安く腹のふくれる組み合わせなり。そばの外人のおばさんが、くるみの手元を見ながら、箸を持つ練習をしていた。しばらくするとチンチクリンの日本人が2人駆け込んで来た。何やら賑やかにやっていた。食堂を出ると、ワイン瓶を返しがてら散歩をし、ビールも高いので、宿に帰って寝た。つくづく思うが、パリの歩道にうんこは多い。

 

そういえば、朝部屋を出るとき、掃除をしにくるか否か、ベッドメイキングだけするのではないかと二人の間にいろいろ意見があったが、帰って部屋を開けたら、まったく出た時のまんまだった。毛布のめくり方も、ホコリの落ち方も、パンツを丸めてある位置もそのまんまだった。とことん汚い宿だ。きっと私たちが帰った後も、シーツを替えず、掃除もしないで、ただたんにベッドカバーの端をちょこっと折り込むだけに違いない。(今、私たちはシーツの上にホステルシーツを敷いて寝ている。何故かというと、シーツが白くなく、他人の髪の毛らしきものがついていたからだ。)

調度、壁紙なども悪くなく天井のはりなどもしっかりしているのに、手入れが行き届いておらず、安宿になっている。もっと小綺麗にすればいいのに。ここではさすがに薫もうんこが出ないらしい。くるみもまた然り。便秘にならぬうちに早く立ち去ろう。