朝8:00すぎ、モンジュの朝市に出かける。バナナ・オレンジkgあたり7F。芽キャベツなども新しそうだ。ムール・若鶏・野菜・果物・花屋などの露店が並ぶ。思ったほど安くも活気もなし。
宿に戻る途中、St.Michel通り脇のパン屋でコーヒーとクロワッサンを立ち食いする。
ホテルへ一旦戻り、薫はホテルステラの予約にゆく。無愛想なおばはんだった。荷物を持ってステラに移る。バックパックを置いて自由の身になり、歩いてロダン美術館に向かう。途中、La Cours Saint Gelmanに入る。
一歩足を踏み込むと、冷たい不愉快さが立ち込めている。(11:00AM) バカにすんなよ、ウンコ踏んだんだぞー。ヨーヨーもつけられたんだぞー。テーブルには、ワイングラスとナイフフォークがうやうやしく置かれている。これはイタリアでは要注意の店である。コーヒーとケーキを頼もうと待っていても、いっこうに誰も来ない。つんつんと取り澄ましたお姉さんがやっと来たので頼むと、メニューしかやっていないという。仕方ないので出た。他の時間ならもしかしたら、ケーキを食べられたのかも知れないが、感じの悪いところには、もう一切入るまいと心に決めた。
また二人で、バカにすんなよーうんこ踏んだんだぞー。お金持ってんだぞー。と叫びながらロダン美術館へ向かった。
歩いていると、等間隔にあいた柱のすき間からブロンズの像が左手に見えた。あ、ここだ。その見え方が新鮮だった。建物は小さかったが、広い庭園があった。庭園の池のハタでは小ガモが4羽、風車のようにひっつき、眠っていた。「考える人」の周りは三角錐をした抽象的な庭木が取り囲んでいた。
どうしてか、(具象彫刻にゲップが出たのか)ヘンリームーアのミニブックを買ってしまう。400円の散財。ブルーデルは飽きそうなのでよして、イエナのモダン美術館にゆく。細江英公の写真展はけっこう数を揃えていた。かまいたちはおもしろし。これは土方巽との合作である。ちなみにデザインは田中一光。序文は瀧口修造。今思うと、おそるべき人物が集まっている。
そのあと、異様なぬいぐるみを見る。cafeやらスーパーマーケットやら協会やら刑務所やらの人物をぬいぐるみで作っている。ぬいぐるみの顔は一様にしゃくれてシワがよっており、その人の性格を表している。あれ、ストッキングで作ってあるんよね。
のち、Museeの中にほったて小屋があり、その中で実験映画(数分もの)を少し見た。大したことなし。ゲーテ・インスティテュートに向かったが、closedだった。写真屋は見られず。
エッフェル塔を経て、細長いフランスパンを買った。5:00過ぎに急いで宿に戻る。
とてもHotelとは言えない。安宿。階段にはホコリが溜まっていた。部屋にはペンキの臭いと外人の体臭がたちこめていた。
荷物を置いて、近くの中華料理屋で夕食とする。1人24F(Menu)。飲み物なし。ジャスミン茶が高いので、ノードリンクといったら、ひどく驚いていた。
◆薫◆
・ラーメンの入ったスープ(きくらげ・たけのこ・鶏ささみ・ラーメン)
・豚肉入り野菜炒め しょうゆ味
・中国菓子
◆くるみ◆
・ラーメンの入ったスープ
・鶏肉入り野菜炒め 塩味(トマト・セロリ・鶏肉・白菜・もやし・たけのこ)
・きんかんの黒砂糖づけ
味はまあまあ。最初、誰もいないので、不気味に思ったが、徐々に人が入って来た。けっこう常連もいるらしく、器用に箸を使っている外人もいた。
帰りに閉めかけている中国よろず屋で、茉莉花茶を買った。(Very fast.と急かされた)
ところが、部屋に戻るとコンセントがなく、やっと見つけたのは金棒があって湯沸かし棒が使えないようになっている。ワインの残りを瓶からラッパ飲みした。薫はうまいといって飲んだ。(昨日はまずいと言ったのに。)
フランスパンの一部を摂取したが、中が柔肌のようで、かなり旨かった。小汚いからもう寝よっと。
教訓;宿を頼むときは必ず一泊だけにすること。※割引してくれる場合を除いて。
書き忘れたが、部屋(ステラ)に入り、ベッドに坐るや否や、底が抜けて尻もちをついた。おちおちベッドにも坐れない。寝るときも、そろりと死体のように横たわった。