9月23日 シブい雨晴れ in リージェントパーク

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庭園を手入れする四輪車


地球の歩き方に"最高❗️"とあったが、それほどでもない朝食だった。あまり大袈裟に書いてはいけない。紅茶も本場にも拘らずティーバッグだったが、貧乏性

なのでおかわりをした。

10時に荷物をたたんでチェックアウト。

KING cross駅でBritish RAIL  VoucherをBritish 

rail passに替えた。これはくるみが片付けた。

10時半 キングクロス駅発エディンバラ行きの列車に決め、それまでREGENTS  parkへ行く。

途中に見つけた中華飯店で薫は、雲呑麺、くるみはチャーシュー麺を食べる。隣の席の日本人商社マンは給料の話しばかりしていて、いい感じがしなかった。

ラーメンは日本のと全く異なり、スープが少なくぬるい。麺は極細で、うずくまっておりフライヌードルという感じ。お茶を頼んだらしっかり勘定書についていた。40ペンスなり。しかし雲呑は、太っており、お肉が多い。

本場の雲呑はお肉が多いというのは吉田健一氏も書いていた。というか日本のが少なくのかもしれない。

 

REGENT  parkに行くと、想像したよりスケールの大きな公園で、イギリスらしい抑えめの色彩の花の植栽が素晴らしく、野性味と、風雅さ

をミックスしたような味わいであった。f:id:dodicidodici:20180330215052j:imagef:id:dodicidodici:20180330215009j:imagef:id:dodicidodici:20180330215208j:image

くるみを前景にして写真を撮ろうとしていると、通りがかりのオバサンが2人まとめて撮ってくれた。イギリス人にしては愛想のいいオバサンであった。

くるみ曰く、ハイドパークより、リージェントパークの方がよりイギリス的な風景を醸している。雲が多いのに、陽が照っており色とりどりの花が不思議な雰囲気を放っているのだ。

こういう色彩もが映画や美術、文学にまで影響しているのだろう。公園うちには自然のリスが走り回っていた。花も動物も全て人に近しい、親しみを感じる。

天気は雨が降ったかと思うと、突然日が照るという具合で、人をからかい欺くようだ。

 

この公園はすこぶる気に入った。イギリスの雀は日本のと違って全体が黄色味がかっている。

小さなヒヨのようだ。

寒くなってきたので、KING's cross駅に向かう。

途中、雨が降りだしたので、EUSTON駅前にて

雨宿り。

大粒の雨が天から随分激しく降っているのに、

大抵のイギリス人は、走らない。

みんな、いかにも敢然と、悠然と歩いている。

そう言えば道路を横断する時もあまり走る人を見かけない。慌てる、走るというのを見っともないと思っているようだ。

それともあまりにちょいちょい気まぐれな雨が降る国なので、慣れっこになっちまったか。

 

5、6人の人にスーパーマーケットを教えてもらい、今夜のエディンバラ行きの列車で食べる

食料の買い出しに行った。

SAFEWAY super marketという住宅街のマーケットだ。この辺りで一番大きいと教えてられた

まず、野菜不足解消の為セロリとトマトを買い込む。あと、グレープフルーツジュースとパン、ドレッシング、ヨーグルトなど、バナナも買って締めて2.25ポンド。

さすがにロンドンの街中と違って少しは物価か安いようだ。肉類やハムソーセージベーコンなどの種類と量はかなりなもの。豚ロース厚切り二枚が600円ほど、肉類はまあ安い。驚いたのはチョコレートやお菓子の種類が多いこと。ヨーグルトなどはヘーゼルナッツ入り、ベリー入り、ミックスナッツ入り、ミント葉入り、メロン入り、イチゴ入り、オレンジ入りと様々。

よほど、甘いものが好きな国のようだ。

そういえば、駅や街角でチョコレートの自動販売機がよく目につく。野菜はどれもものすごく大きくピーマンや胡瓜などオバケみたいだ。

みんな大きなカートに山ほど買い込んでゆく。まとめ買いをするからか、冷凍食品のうりばも広いし、冷凍肉も大きな袋詰めで売ってるのが珍しい。レジでまごつきながら買い物を終えて

雨の中KING's crossへ。

バックパックのでかいのを背負ったまま長い時間歩いたせいか、流石にくたびれて駅構内のwaiting roomに座った時は2人ともぐったりした。

10時半発エディンバラゆきの列車までかなりの時間があったので、列車のボードや乗り方などを探る。

ここで、queueというのは弁髪、すなわち長い列だと言うのを知った。そういやあ、高校時分に習ったことがあった。構内のボードでplatformのnumberを知る。

次にそのナンバーの立て札の後ろに整然と並ぶのだ。本当に乗れるのか、落ち着かない。

この間、薫はwaiting roomでせっせと居眠り

していた。目を覚まして喉が渇いたというので安いジュースを探しに行ったが、どれもこれも

高く感じられ、手ぶらで帰って来た。

すると、前に座っていた小さなおばさんがトコトコ歩いてきて、自分が作ったベーコンサンドをいきなり2人の前に差し出してくれた。

彼女の息子はロンドンに住んでいて、彼女は

今日ロンドンを発ち、NEW CASTLEに帰るのだという。イスタンブールから来たのかと聞くのでJapaneseと答えたが、どうも日本。知らない気配。ともかくも、有り難く頂戴した。鋭いことにコップとジュースまでくれた。

私たちは何でくれたのか訳が分からないままに

ベーコンサンドを食べジュースを飲んだ。

出発時間が迫って来たので、ニューキャッスルのおばさんにさよならを言い、列に並んだ。10分程したら改札があっていよいよ列車に乗り込む。乗り込んだらこっちのもんだ。

もしコンパートメント(向い合わせの席を配した小部屋)でなかったら横になって眠ることができないと案じていたが、幸いコンパートメントの車両がいくつかあったので早速乗り込む。誰も入ってこられないことを祈って通路側のカーテンを閉めたり小細工をした。

なにせ、泥のように休みたいのだ。

こちらさんは列車の歴史が長いせいかどうだか

車両内部が非常によく出来ている。

ソファのクッションな堅さ具合、布地のシブい模様、個人用の読書灯、折り畳みの肘掛けなど

随所に配慮がなされている。流石だなと思った。

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エディンバラに向かう列車内のコンパートメント

2人ともあまりに気に入ったので、つい写真を撮ったりガタガタしていたらイギリスの老紳士が入って来てしまった。彼は私たちが眠りこけるのも構わず、ひとり毅然として姿勢正しく

読書に耽っていたが、やがて降りてしまった。さぞや、小汚い東洋人に呆れたことだろう。

でも自分の身体の方が大事なのであまり構ってもいられない。

少々寒かったが、2人とも脚を伸ばして眠ることが出来た。

途中では、3回ほど黒人の車掌さんが検察にきた。最後に入って来た時、彼は大声で元気よく口笛など吹きながら、"エディンバラまであと

25分"と言って出て行った。

まだ、列車の窓の外は真っ暗な闇だ。

 

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鏡と照明までついたコンパートメント室内